2月のロータスシネマでは、能登半島震災のチャリティ上映と銘打って3回の上映を行ないました。一連の上映は、上映作品の監督、石井かほりさんの呼びかけから、多くの上映者が賛同して各地で上映が続いています。
作品は、能登杜氏の情熱や暮らし、生き方を描いた『一献の系譜』(2015年・114分)と、珠洲市の海岸沿いで受け継がれてきた揚げ浜式の塩づくり職人、浜士(はまじ)と取り巻く人々、日本の塩の歩いてきた道を描いた『ひとにぎりの塩』(2011年・90分)の二作品。ともに能登半島の伝統産業を描いた作品で、映画の上映を中心にさまざまなイベントが企画され、売り上げや寄付が現地に届けられています。
ロータスシネマでは、参加者からいただいた参加費と寄付を全額義援金にあて、上映に関わる経費は当NPO負担で寄付しました。下部に明細を明記しています。
2月17日(土)ロータスシネマ vol.56 『一献の系譜』西新宿・常圓寺祖師堂
いつもの常圓寺で開催。予約がキャンセルになったり直前にご予約いただく方があったりで、8名のご参加でした。当日は上映のあと、2月に2度にわたって能登半島を訪れた八王子・本立寺の住職より、現地の様子やエピソードをうかがいました。お寺が大きな被害を受けたこと、水の不自由さ、現地の応援で入ったランドリーの活躍など、現地ならではの話がうかがえ、こういう小さいことがらに暮らしと人々の顔が思い浮かぶような気がして、知ること、語ること、聞くことが大切だと思いました。
2月24日(土)ロータスシネマ vol.57『一献の系譜』西荻窪・okatteにしおぎ
「八王子天神町OMOYA」プロジェクトでご一緒しているN9.5(まち暮らし不動産)とコラボレーションして、同社が企画運営協力しているコモンキッチン&リビング+シェアハウス「okatteにしおぎ」での上映会。広い白い壁をスクリーンに、座敷に座る人あり、リビングから椅子で鑑賞する人ありの上映会。常日頃からここを利用している人や、場に関心を持った人なども集まり、18名の参加。
上映会終了後、イベントとは別にキッチンとダイニングを利用し、残った人で豆ごはんや豚汁のほかおかずが並ぶ食事会がありました。お酒は石川県の福光屋の酒。キッチン利用料や食材費は割り勘で参加者が各自支払う形で、みんなが使ってみんなが支えるokatteにしおぎという場が感じられる食事会でした。
2月25日(日)ロータスシネマ vol.58『ひとにぎりの塩』西新宿・常圓寺祖師堂
この日はほかで支援活動をしている人も参加があって14名のご参加。上映後は3、4人のグループに分かれてグループごとに感想や情報のシェアをしました。震災支援や映画のエピソード、塩そのものの話、中には映画の登場人物で被災して亡くなった中前さんの塩をいつも購入していた方もあり、さまざまな話が盛り上がっていた様子。最後に石川県のアンテナショップが3月にオープンするという話題も全員にシェアされ、これからも震災後の応援を続けていこうと参加者ももりあがっていました。大変な中の準備だけれど、無事オープンするよういのってます。
というわけで、集まった参加費やご寄付を、整理が終わってやっと入金してきました。『一献の系譜』上映については、石川県酒造組合連合会へ。また、『ひとにぎりの塩』については珠洲市の珠洲市能登半島地震災害義援金口座へ。
- 石川県酒造組合連合会 45,385円
- 珠洲市能登半島災害義援金 14,500円
ささやかな応援ですが、多くの人に能登の人と文化を知り被災地を忘れないでいただけるよう、わたしたち自身も風化させないよう、今後も活動を続けていくつもりです。ロータスシネマの活動にコラボして、上映場所の提供(場と上映機材一式、受付人員)をしていただける方、ありましたらご一報ください。
今後のチャリティ上映に関しては、広範な被害を長く応援するためにも、配布資料作成や広報の経費を除いた利益を全額公益財団法人ほくりくみらい基金へ寄付していきたいと考えています。
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