2024年6月8日(土)15:30~、ロータスシネマ vol.64を開催しました。参加者は8名。会場の常圓寺門前の掲示板を見ての参加者もありました。こうやって、知らない人同士で同じ映画を見て、しかも感じたことをシェアできる機会を持ち続けられることにおおいに感謝しています。誰かの疑問を裏打ちしてくれる人があったり、さらに詳しい情報を提供してくれる人があったり。
今回の作品は、ロータスシネマでも昨年来のイスラエルのガザ侵攻から目を背けず、自分なりの意見を持ちたいと上映を続けているガザを舞台にした作品。
エラスムスの奨学金を得て外科の交換留学生としてガザに渡ったイタリア人リッカルドが学生仲間たちと経験した日々を記録したもの。作品は2021年に公開されたもので、この度の侵攻前の映像だけれど、ガザの街が爆撃で崩れ、リッカルドのいる建物の近くにも爆撃が迫ります。大学生らしい授業や友情、親友ができて一緒に過ごしたり、文化的な違いを確認し合ったりという日常と隣り合わせの爆撃。命の危機。
上映後はスタッフも加わって情報と感想の交換会。普段は海外で暮らしているという人の参加もあり、海外でのガザ侵攻に対する市民の様子を聞いたり、なんといってもガザの住民たちが自分たちとちっとも変わらない普通の人々だということに対するショックを分け合ったり。充実したシェアとなりました。
リンクのページには、作品配給会社のスタッフによる留学を終えてイタリアに戻ったリッカルドへのインタビュー映像があります。
ロータスシネマでは、毎回社会的な課題をとりあげた作品を上映しています。まず、知ること。関心を持てる題材、活動があったら自分も働きかけてみてはいかがでしょう。世界のさまざまな生き方、命の在り方、課題をご紹介しています。
次回ロータスシネマは7/19(金)19:00~、今回と同じく西新宿・常圓寺祖師堂で開催します。
■上映作品『ハッピー・リトル・アイランド』
監督:ニコス・ダヤンダス/2013年/ギリシャ/52分
ギリシャの離島、イカリア島では、高齢の住人たちが健康でいきいきと働き、充実した日々を送っている。世界的にも長寿の島として知られている。彼らが人生を楽しんで生きているコツとは。当時アテネの通貨危機で社会が混乱し、アテネでの暮らしを離れてイカリア島に移住したカップルの視点が、閉塞する都会を離れて田舎で暮らしたいという今の日本の都会人に重なって見える。
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